ペット保険詐欺の報道で心配になること

『ペット保険金詐欺』事件を今朝のテレビで知りました。

番組の中では事件の動機について何も触れていなかったので、何だかよくわからない事件という印象が残りました。

事件の概要

滋賀県草津市にあるクラーク動物病院の院長が保険金をだまし取った詐欺容疑で逮捕されました。

院長は、2011年犬の脱臼治療のため病院に訪れた飼い主にペット保険に加入させたうえで、犬の脱臼は保険開始後と偽った診療明細を交付しました。そして飼い主に保険金を請求させ、保険会社に保険金28万8千円を支払わせたというものです。

クラーク動物病院は1998年に本院を開院し、2009年には大津市に分院を開院しています。報道によれば、獣医師8人、動物看護師8人、複数のトリマーが所属していました。ペット愛好家の間では知られた病院だったようです。

ペット保険の保険金では割りに合わない

テレビで事件を知って最初に思ったのは、割りに合わないだろうということでした。

人の保険であれば支払われる金額が大きいので、詐欺をはたらく気持ちが理解できなくもありません。ですが、約29万円程度で犯罪を犯すには割に合わないと思ったからです。

そもそも病気を発症していて治療をしている訳ですから、保険金として支払われた約29万円は治療費の一部として補填されているはずですから、院長には何のメリットもないように思えます。

ペット保険詐欺にどんなメリットがあるのか

このペット保険詐欺のメリットはどこにあったのか、考えてみたいと思います。

まず、飼い主のメリットは明快です。
第一に医療費の負担が軽減されます。そして加入前から保険金を請求することがわかっているので、無駄な保険加入になることもありません。

それに対して、病院のメリットはどこにあったのでしょうか。

動物病院の診療費は決められているわけではないので、病院によって診療費が違います。
クラーク動物病院は高い診療費らしいのですが、それでも信頼されている病院だそうで患者も多いということです。

とするなら、クラーク動物病院から高くつく治療をすすめられた場合、信頼している病院からのすすめなので高くとも受けたいと思うはずです。
そこでもし、ペット保険が適用されるなら出費を押さえることができるわけで、治療費が高くとも迷わず受けることにするはずです。

おそらく飼い主は高い治療を受けたことで満足感が得られるでしょう。
さらにクラーク病院に対する信頼が高まり、もしかすると妄信するまでになるかもしれません。

その結果、多くの患者を抱えることができるようになったクラーク動物病院は、安定した経営が可能になったことでしょう。
そして、ペット保険を利用し続けることが将来も安定した病院経営ができる条件だったのかもしれません。

これがペット保険詐欺をはたらいた動機でなのではないかと、ボクには思えます。

違った動機の可能性

別の観点から違った動機があることも考えられます。

「脱臼した犬の治療をしてあげたい」「飼い主を助けたい」という純粋な気持ちが動機だったという可能性です。

ですが、これが動機だったとしたら安易過ぎるというしかありません。
偽の診療明細を発行することについも、あまりにも軽視しすぎています。

2つの病院を経営するほどの院長が取る行動とは思えません。

ですから、純粋な気持ちが動機であったとするには無理があるといえます。

病院間の競争

レオくんが最初に通院した動物病院は、ペットショップと提携関係にあったらしく、最初の健康診断が無料で受けられるサービスがついていました。
犬を飼ったことがなかったボクには、他の動物病院に行くという選択がはじめからありませんでした。

案の定、その動物病院はいつも数頭の犬猫がいて繁盛していました。
囲い込みとまではいわなくとも、うまい戦略だと思います。

それに対して、最近レオくんを連れて行くようになった動物病院はいつ行っても空いています。
開院してから2~3年ほどしか経っていないことが固定患者を確保できていない理由かもしれません。

その病院に行くたびに廃院してしまわないか心配になるほどです。

こういう身近な例で感じるのは、動物病院が余っていて病院間の格差が広がっているのではないかということです。
厳しい環境の中で、ペット保険詐欺のような不正な手段に手を染めてしまう動物病院が現れても不思議はありません。

実際、ペット保険の不正請求は少なくないそうです。

ペット保険の正しい利用

保険のもともとの目的は相互扶助です。
万が一の多額の治療費を賄うための、転ばぬ先の杖として準備しておくのが保険です。

保険の掛け金は、保険金支払いの発生確率や実績から割り出されています。
それが不正に請求するものが横行してしまうと、掛け金算定の根本が崩れてしまうばかりか、保険のしくみが成り立たない事態にもなりかねません。

もっと現実的な問題としては、加入時に審査を要するようになったとしても不思議ではありません。
保険金の支払いがきびしくなり、善意の加入者が保険金を請求してもなかなか支払いされないということになるかもしれません。

そんなふうに利用しにくいペット保険に様変わりしないで欲しいものです。

 

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