退色とは被毛の色が自然に薄くなってしまうことをいいます。
トイプードルが退色することについては、よく知られていることです。
人と同じように犬も歳をとると白髪が生えてきます。
ところがトイプードルの場合は、シニアになる前から退色がはじまります。
その時期は個体差があるので一概には言えませんが、退色の早いトイプードルだと生後数ヶ月からはじまります。遅いトイプードルでも生後1年~2年ではじまるようです。
しかも、ホワイト以外のトイプードルは全て退色すると言え、避けることができないのです。
退色の原因
トイプードルが退色する原因については、ハッキリ分かってはいません。
恐らくは、遺伝的なことが原因となっているものと考えられています。
明確な原因がわからない現状ですが、次のようなことが影響しているのではないかと言われたりしているようです。
- 日光の浴びすぎ
- 栄養不足
- シャンプーのし過ぎ
- バリカンによるトリミング
- ストレス
退色の原因とされるこれらのことについては、生物学的に解明されたわけではありません。あくまでも影響しているかもしれない、という程度に覚えておけばよいことでしょう。
しかし、退色の原因はさておき、注意しておきたいことはあります。
栄養
食餌の栄養が不足すると被毛がパサついて艶がなくなります。中でもビタミン、ミネラル、カルシウムはフードだけでは取りにくい栄養です。だから、栄養バランスの良い食事を与えることが大切になります。
栄養バランスのとれた高品質の総合栄養食(ドライフード)を選ぶことや、不足がちになる栄養を補うサプリメントなどを与えるなどの方法を検討すると良いでしょう。
健康的で艶やかな被毛を保つためには、栄養バランスのとれた食餌からはじめることが大切なのです。
もしかすれば、トイプードルの退色を遅らせることができるかもしれません。
栄養を考えた良いフードを与えたいものです。
シャンプー
犬の皮膚は弱アルカリ性で、人の弱酸性の皮膚よりも実はデリケートなのでうs。
ですから、シャンプーをするときには犬専用のシャンプーを使うことはもちろんですが、弱アルカリ性のシャンプーを使うのが望ましいのです。しかし、人間用のシャンプーを製造する合間に犬用シャンプーを製造することが多く、その結果として犬専用のシャンプーであっても弱酸性であることが多いのです。
そのため、シャンプーは数倍に薄めて使うように指導していることが多いようです。
そもそも犬の肌はデリケートなので、月に何度もシャンプーするのは控えたいものです。
月に1~2回程度のシャンプーが望ましいと言われています。
ストレス
犬もストレスは病気などにかかりやすくなり、健康維持の阻害要因になります。
日ごろから過重なストレスを与えないように注意したいものです。
退色しやすい色は
ところで、退色するのが早くて激しいといわれているカラーは次の3種です。
- レッド
- アプリコット
- ブラン
これらは、レッドであればアプリコットに、アプリコットはクリームに、ブラウンはカフェオレに近いカラーに退色していきます。
退色しにくいトイプードルを選ぶには
トイプードルの色は掛けあわせでつくられています。
ですから、たとえばレッドならば両親を3代前までさかのぼって調べ、全てレッドならば比較的安定していると考えられます。
(3代前というのは血統証明書に記載されますので比較的調べやすいといえます)
とはいえ退色は避けられません。
そのかわり、退色する時期や退色するスピードが遅くなることを期待することができます。
そこまで調べることが難しいならば、少なくとも信用のできるブリーダーやペットショップから求めるようにしたいものです。
退色との付き合い方
トイプードルの退色は避けられません。
避けられないのであれば、「退色するのがトイプードル」ということを受け入れることです。
そして、徐々に変化していく被毛の色を楽しむぐらいの気持ちで付き合っていくことが、トイプードルとの幸せな関係なのではないでしょうか。
公開日 2012年08年13日
更新日 2014年04月21日